クリスティーナ・ラフィン先生講演会「北米の大学における日本前近代文学教育法―アニメファンを和歌愛読者に変える秘密」

 本日、日本文学専攻ではクリスティーナ・ラフィン先生(ブリティッシュコロンビア大学)をお招きして、「北米の大学における日本前近代文学教育法―アニメファンを和歌愛読者に変える秘密」というタイトルでお話をしていただきました。

 ラフィン先生の勤務校であるブリティッシュコロンビア大学では、アニメ・マンガ・コスプレなどがきっかけで日本に興味を持つ学生が多く、そんな彼らに先生が Japanese pre modern literature をどのように教えていらっしゃるのかといういくつかの実践例を、ユーモアを交えてお話下さいました。
 「シラバスは学生との契約である」「シラバスはアートであり、経験の浅い教員はそれを書くためのトレーニングを受ける」というお話は非常に印象的でした。また、キーワードとして挙げられた「アクティブ・ラーニング」「反転学習」は昨今日本の大学教育でも耳にすることの多い言葉ですが、ラフィン先生のお話を伺い、その本来的な意味や理想的なあり方について改めて考えさせられましたし、学生を眠らせないためどのように授業のペース配分をするかという問題は世の東西を問わないものだということも痛感しました。

 院生との質疑応答も大いに盛り上がり、とても有意義な90分となりました。来週水曜日9:00から開催されるご講演「世界の阿仏尼―日本中世女性の文学をグローバルに考える」が今から楽しみです。こちらは一応学部生向けですが、来聴歓迎ですので、ご興味がおありの方はどうぞお越し下さい。