能楽ワークショップ

 日本文学科提供の教養科目「舞台芸術の歴史I(東洋)」で、本日の授業にシテ方観世流能楽師の鵜澤 光先生をお迎えし、成瀬記念講堂でワークショップを行いました。

 前半では能についての簡単なおさらいを導入に、能の稽古を始めた2歳の頃から現在にいたるまで三十年もの間、鵜澤先生がどのように能に向き合ってきたかということを中心にお話しいただきました。能の身体表現とはどのようなものなのかといったことについて、実技者である鵜澤先生は熱っぽく語って下さり、学生たちも真剣に耳を傾けていました。
 
 後半では能の基本的なフォームである「カマエ」に全員が挑戦し、すり足で歩いてみました。どのように能のカマエを作っていけばよいのかを懇切丁寧に教えていただきましたが、皆かなり苦労しているようでした。すり足で前に進むというただそれだけの所作が、どれほど役者の身体に緊張を強いるものであるかを、本日の参加者は身をもって知ったことでしょう。
 まさに「百聞は一見にしかず」で、実に得るところの多いワークショップとなりました。お忙しい中このような貴重な時間を与えて下さった鵜澤先生に、改めまして感謝申し上げたいと思います。
 ※学生による体験レポートはこちらからどうぞ。